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はるかな尾瀬へ。初日はあいにくの雨。ハイキングとあなどってはいけません。

はるかな尾瀬へ。初日はあいにくの雨。ハイキングとあなどってはいけません。

2016年7月30日(土曜日)

9:20 JR沼田駅発
(路線バス)
10:38 鳩待峠行バス連絡所(戸倉)着
(小型の連絡バス)
11:10 鳩待峠着
11:40 鳩待峠発
12:49 横田代(湿原)
13:27 アヤメ平(湿原)
13:43 長沢道分岐
15:40 長沢橋
15:53 龍宮小屋

尾瀬は、群馬県、福島県、新潟県にまたがる広大なエリアです。
今回は群馬県側から入りました。

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鳩待峠(はとまちとうげ)は群馬県側の尾瀬の玄関口。
昼食の食べられる休憩所やお土産物やさん、トイレがあります。
ゆっくりランチしたいところですが、天気予報では15:00から雨なので、
持参したおにぎりをささっと食べ、登山の準備をします。
靴紐をしめ、レインウエアは取り出しやすい場所に入れ、泥・雨よけのスパッツを装着。

ところが、予報より早く雨がぱらつき始めました。
少しブルーになりましたが、お天気雨ですし、予報では小雨。
まあ大丈夫でしょう、と言いながら、11:40に出発しました。

しかし、歩きだしてしばらくすると、雨が本格的に降ってきたので、レインウェアの上着を着ました。

そして、樹林帯を抜けて、横田代の湿原に着くころには、ザーザーと音を立てた雨に変わりました。
そう、湿原に出ると、樹林帯ではないため、雨をしのげないのです
ここでレインウエアの下(ズボン)も装着。
登山用のレインウエアは、ズボンの脇に大きく開くファスナーがついているので、登山靴を履いたまま、ズボンを履くことができて便利です。

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雨はどんどん激しくなります。
おまけに、ゴロゴロ~と雷鳴まで聞こえ始めるではないですか。

ただでさえ予報より早い雨で気分が沈んでいるところ、木道歩きは足元にも神経を使います。

なぜなら、雨に濡れた木道がものすごく滑るからです。
乾いた木道のときは全く気がつかないような木道の傾斜
これのため、木道がさらに滑るのです。
ちょっと斜めになった場所では、スケートのように、着地した足がすべります。
ひやっとすること数回、そして、急に転んでしりもちをついてしまうこともありました。

このまま、宿泊を予定している龍宮小屋に向かってよいのか、考えてしまいました。
鳩待峠からアヤメ平までは緩やかな登りですが、長沢道分岐から龍宮小屋へは下りです。
コースタイム1時間40分。
下りとなると木道はさらに滑り、危険でしょう。

長沢道分岐で下らずに先まで歩けば、富士見小屋があります。
雷のリスクなどを考えると今日は富士見小屋に泊まるほうが無難かもしれません。
しかし、富士見小屋に泊まった場合は、翌日の至仏山登山は距離的にあきらめざるをえません。
天気予報では、明日の午前は晴れ。ここまで来て、至仏山に登らないなんて。

色々考えながら歩いているうち、雨が少し弱まってきました。
そして長沢道分岐に着く頃には、再び樹林帯の中へ。
そう、ここからの下りはずっと樹林帯なのだと気がつきました。
樹林帯なら雨はしのげるので、慎重に歩けば大丈夫だろうと判断しました。

それに、別行動している仲間の一人とは、龍宮小屋で合流することになっているのです。
万一私たちが龍宮小屋に現れなくても、彼女ならば状況を理解してくれることはわかっていましたが、やっぱり明日、一緒に至仏山に登りたいです。(注 尾瀬では携帯電話がつながらない場所が多く、日常生活のように連絡をとりあうことができません)

13:43 長沢道分岐を左に折れます。

ラッキーだったのは、下り道のほとんどが、木道ではなく、木の階段だったこと。
濡れていると滑る、というのは同じですが、木道は平らな板。階段とは雲泥の差です。

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ときに滑る箇所もありましたが、竜宮の湿原が見えるところまで出るころには雨も上がり、
遠くに至仏山が見えました!

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湿原の花や鳥がかわいらしく現れ、写真を撮る気持ちのゆとりもでました。

15:53 無事に龍宮小屋に到着。
約4時間、ほとんど休憩もせず、歩きつづけました。

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小屋で乾いたウエアに着替え、ようやく人心地つきました。
尾瀬の小屋のいいところは、たいていお風呂があること。
ここ龍宮小屋も例外ではありません。

石鹸やシャンプーこそ使えませんが、温かいお風呂に浸かり、汗を流せるだけでもありがたいものです。
木道を歩き続けた緊張でこわばっていた心身をほぐし,さっぱりしてから、美味しい夕食をいただきました。

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明日の天気も、今日と同じく午後から下り坂とのこと。
雨が降る前に下山するために、3:30起床、4:30出発と決定しました。
びっくりするような早起き!? 実はそうでもありません。
夏山の縦走時は、午後の雷を警戒して、このくらいの時間に出発することもよくあります。
それに、山小屋の消灯はたいてい20:00~21:00なので、睡眠時間はしっかりとれるのです。

今日は私の登山歴のなかでも、ベスト(ワースト)3に入るほどの大雨でした。
雨の木道がこんなに滑るものというのは、実際に経験して初めて知りました。
尾瀬に通算8回来ていますが、今までは運よく、晴れていることが多かったのです。
今日のコースはハイキング程度なので、心配無用と考えていたことは反省点です。

翌日は快晴に恵まれ,高山植物がたくさん咲いている至仏山に登りました。

はるかな尾瀬へ。雨が上がり,2日目の至仏山登山は3時半起き,快晴の山頂から尾瀬ヶ原を一望できました。

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