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四国の百名山をめぐる初夏の旅(3)3日め、4日め。徳島県の剣山と次郎岌に登りました。剣山頂上ヒュッテは今まで泊まった山小屋でベスト3に入る居心地のよさでした

四国の百名山をめぐる初夏の旅(3)3日め、4日め。徳島県の剣山と次郎岌に登りました。剣山頂上ヒュッテは今まで泊まった山小屋でベスト3に入る居心地のよさでした

愛媛から香川を経由して徳島へ。おすすめの立ち寄りスポット

四国百名山の旅、3日目です。
朝食後、ホテルAZ愛媛東予店をチェックアウトし、剣山に向かいます。愛媛県から香川県を通って徳島県への大移動。
途中で、香川県の豊稔池堰堤(アーチダム)という、レンガ造りの遺跡のようなダムを見学しました。ちょうど放水タイムでした。水のすぐ近くまで近寄ることができるし、ダムの上の道路からダムを見下ろすこともできます。見ごたえがあるので、おすすめの立ち寄りスポットです。

豊稔堰堤
豊稔池堰堤

徳島県に入り、つるぎ町の道の駅貞光ゆうゆう館で、特産品の半田そうめんを食べました。そうめんといっても、稲庭うどんくらい太く、讃岐うどんのようなコシがありました。とてもおいしかったのでお土産に買いました。モーニングメニューに半田そうめんがあるのがユニークでした。

半田そうめん
半田そうめん

剣山山頂へ 登山リフトを利用

12時50分 剣山の麓、見ノ越駐車場に到着。

13時 登山リフトで見の越駅(1420m)から西島駅(1750m)まで、標高差約300mを毎秒1mの速度でゆっくり進みます。景色を思う存分楽しめました。

13時18分 リフトを下りて登山開始 山頂を目指す4つのコースのうち、少し迂回する大剣神社コースをとりました。初心者向けということですが、一部、道が崩落しかけていたので、通るときに緊張しました。

13時52分 大剣神社到着

14時14分 剣山頂上ヒュッテ到着。予約していた個室に荷物を置きました。こちらのヒュッテ、とても快適でサービスもよくて、お気に入りの山小屋となりました。詳細はまた後ほど。

14時35分 ヒュッテを出発、木道を歩いてすぐ近くの山頂を目指します。

14時42分 剣山山頂(1955m)。風が強いため防寒着をもってこなかった友人は、いったん小屋に戻りました。この後、どんどん風が強くなりました。今日はいいお天気ですが、明日は天気が崩れる予報です。

次郎岌(じろうぎゅう)は四国で3番目に高い山

ジロウギュウ
次郎岌への道

14時55分 次郎岌(じろうぎゅう)に向けて出発。急な下りが延々、続きます。これでもか!というほど、どんどん下りるので、帰りには登り返すんだな・・と憂鬱になります。風が南方向から、強く吹いています。

15時15分 ジロウギュウ峠。ここから、次郎岌までの登りが本当にきつかった! 昨日の石鎚山の筋肉痛、加えて谷からの強い南風で体がもっていかれそうになり、ときおり地面を這うようにしながら歩きました。

15時31分 次郎岌(1930m)到着。
剣山は、木道が敷き詰められていて、山頂っぽさがあまりない人工的な山頂ですが、次郎岌はいかにも山頂らしい景観です。苦労して登ってきただけに、達成感もひとしお。次郎岌は四国で3番目に高い山。石鎚山(天狗岳1982m)、今日の剣山(1955m)、次郎岌(1930m)の順です。剣山が太郎岌と称されるので、対峙するこの山が次郎岌と呼ばれることになったそうです。

ジロウギュウ
次郎岌

次郎岌からAR山ナビを使ってみると、西方の愛媛県方向に、昨日登った石鎚山が表示され、うれしくなりました。さすがに肉眼ではわかりませんでした。360°のパノラマをゆっくり堪能し、名残惜しい気持ちで山頂をあとにします。急な道を下り、そして登り返し。這う這うの体で、ヒュッテに戻りました。

AR山ナビ
AR山ナビで西の方角をみたところ

剣山山頂ヒュッテはホスピタリティあふれる山小屋

16時33分 剣山頂上ヒュッテ到着。ずっと強風の中を歩いて、体がすっかり冷えてしまったので、温かい飲み物をいただきました。手作り梅ジュース(温)は酸味と甘さがちょうどよく、クエン酸が疲労回復にききました。

昨日、石鎚山で飲んだあめゆ、こちらのヒュッテでも飲むことができます。あめゆは、関東では見かけたことがないのですが、関西では昔から飲まれているようです。食べ物、飲み物メニューが充実していて目移りしてしまいます。パウンドケーキもおいしそう!

梅ジュース
梅ジュース(温)が疲れをいやしてくれました
剣山山頂ヒュッテ
剣山山頂ヒュッテのメニューの充実ぶり
パウンドケーキ
パウンドケーキ(プレーンとゆず)

夕食まで、部屋のコタツにあたりのんびりしたり、お風呂をいただいて思い思いに過ごしました。ちなみにお風呂は湯舟につかるのではなく、一人5杯までのかけ湯で利用するようになっています。温かいお湯で体を流してさっぱりできました。

17時30分 お待ちかねの夕食タイム。豪華なメニューに驚きました。アマゴの唐揚げ、手作りこんにゃく、半田そうめん、などなど。なにかと不便な山小屋で、ここまで手をかけたお料理を用意してくださるホスピタリティに感動しました。小屋の方々がみなさん、きびきびと、感じよく配膳してくださることも強く印象に残りました。

剣山山頂ヒュッテの夕食
剣山山頂ヒュッテの夕食 アマゴの唐揚げや半田そうめん

今まで、たくさんの山小屋に泊まってきましたが、こちらのヒュッテはベスト3に入る居心地のよさです。剣山は日帰りできるハイキング山ですが、あえて泊まる価値があると思いました。この日は天気が下り坂で、日の入りや星空の鑑賞はできませんでしたが、天体観測会も開かれているそうです。

18時30分 日の入りが18時50分頃だったので、外にでてみました。風はさらに強くなっていて、黒い雨雲がむくむくと勢いよく、西から流れてきます。天気予報どおり、明日は雨が降る見込み。夕日は期待できそうにないので、小屋に戻りました。

小屋の2階にはライブラリーがあり、本や漫画が揃っています。読みたい気持ちを眠気が勝り、早々にお布団に入って寝てしまいました。就寝時刻20時30分。

夜中にふと目が覚めたとき、まだ0時だったので、また寝ました。風の音、雨の音が聞こえます。山小屋に泊まると、こういう自然の音に耳をすませる時間がたくさんあります。

剣山から下山

4日目 朝5時に起床。たくさん眠ったおかげで、すっかり疲労回復していました。小屋の外はガスで真っ白です。雨は降っていない様子。

朝6時 朝食

朝7時30分 雨は降っていませんが、いまにも降りそうなので、レインウエアを着こみ、出発。リフトの運行が8時からなので、この時間に出発しました。

外はガス
小屋の外は白いガス

雨こそ降っていませんでしたが、周囲は白いガスに包まれています。昨日と同じく、風が強烈ですが、道が途中から樹林帯に入るため、風をしのげるのが助かりました。

7時52分 リフト西島駅に到着 強風のためリフト運休とのアナウンス。見ノ越登山口まで、約40分、歩いて下山しました。ブナの新緑がみずみずしく、美しい道でした。

8時30分 見ノ越登山口 剣神社 無事に下山できたことにお礼をお伝えしました。

剣山神社
剣神社

下山後の立ち寄り湯、さぬきうどん、東山魁夷せとうち美術館

道の駅ことなみにある「エピアみかど」の温泉に入り、おか泉でうどんを食し、東山魁夷せとうち美術館を鑑賞してから、岡山駅に戻りました。美術館のティールームからは瀬戸大橋が眼前に広がります。東山魁夷さんの絵画のように静かで穏やかな雰囲気の素敵な場所でした。

17時20分 岡山駅到着 新幹線で帰京

岡山県から愛媛県、徳島県、香川県、岡山県を大きく回遊した旅もこれでおしまいです。
四国は、思っていたよりずっと山が多くて、ものすごく広いことを実感しました。百名山巡りの傍ら、美味しいお料理をいただき、観光名所を訪れることができたのも、よい思い出となりました。最終日はお天気がくずれたものの、メインの登山日はお天気に恵まれ、無事に下山できました。同行してくれた友達に感謝です。

さて、これで百名山は69座となりました。今年はあとどのくらい、登れるかな。

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