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登山ガイド試験の記録③ 上高地での資格試験対応講習会への参加

登山ガイド試験の記録③ 上高地での資格試験対応講習会への参加

私は2017年に登山ガイドステージⅠの試験を受け,2018年に登山ガイドに登録しました。
2年前の記録ではありますが,試験の大枠は変わっていないと思いますので,試験を目指す方のために役立てばと思い,試験の概要や勉強したことを何回かに分けて書いてみることにしました。

前回までの記事はこちらから 
登山ガイド試験の記録① スケジュール,時間,費用
登山ガイド試験の記録② なぜ登山ガイドの試験を受けたのか

さて,資格取得を決意したので,いよいよ資格試験対策です。

資格試験対応講習会に参加することを決めました

登山ガイド試験の内容は,日本山岳ガイド協会(以下「JMGA」といいます)の職能別資格検定試験詳細規定がホームページに載っています。筆記試験は過去問題集があるのでまだよいとして,実技試験はどんなことをやるのかはわかりませんでした。

誰かがブログで書いていないかなあとインターネットで検索をしてみたところ,断片的にはわかったものの情報不足。

JMGAのホームページ資格試験対応講習会が案内されていたので,これに参加すれば概要はつかめるんだろうなと考えました。4泊5日,85,000円(2017年。税別),正直,投資するか迷いました。参加すれば試験に有利になるのかなという淡い期待もあったのですが,事前にJMGAに問い合わせたところ,任意講習なので参加したからといって試験科目免除などの優遇はありませんとの回答でした。

とはいえ,このまま情報不足で試験を受けても受かるとは思えなかったのでやはり講習会に申込みました。

結果的に,講習会に参加したことは大正解でした。試験に必要な知識のみならず,講師の先輩ガイドの方々から,ガイドに求められる人間力,仕事の厳しさといったリアルなお話を伺うことができ,さらに同じ志をもつ仲間と出会えました。これらの繋がりはその後,何よりの財産となりました。

資格試験対応講習会の概要

スケジュール(2017年)
5月25日(木)12時20分 上高地アルプス山荘集合
            座学(ルートガイディング,安全管理)
5月26日(金)座学(自然解説技術及び専門知識,ロープ技術,地形図と読図)
5月27日(土)座学(山の気象,ガイド業務関連法,ガイド倫理およびマナー知識,
       ガイディング技術と安全管理,スポーツ科学の基礎知識),実習(ロープ技術)
5月28日(日)8:00-16:00 実習(焼岳ルートガイディング),夜はビバーク実習(小梨平)
5月29日(月)実習(自然観察と解説技術)
      12:20解散

参加者は13名(男性9名,女性4名)でした。

宿泊場所は上高地アルプス山荘。上高地バスターミナルから徒歩3分!JMGAが運営している宿泊施設です。お布団ふかふか,お風呂も清潔でした。

参加した感想

・試験のポイントを丁寧に教えていただきました。
講師からは「教本(講習に先立って買ったもの。登山ガイドⅠで4種類)を3~5回は読まないと筆記試験は受かりません」との話がありました。講義では教本を読みながら「ここ,大事ですよ」と強調してくれます。そこはマーカーを引いて確実に覚えるようにしました。試験問題を作っているガイドの方々が講師でしたので「ここ,大事ですよ」と言われたところはほぼ出題されたと思います。もちろん,ほかの箇所も出題されましたが,確実に覚えておいたところだけで6~7割は回答できたのではないかと思います。

・登山ガイドの使命,仕事の重みを知り,身が引き締まりました。
トムラウシ山遭難事故調査報告書(事故は2009年7月)が講義に紹介されました。JMGAのホームページからダウンロードして読めます。この痛ましい事故を通じて,ガイドの行動がお客様の命にどれだけ大きな影響を与えるものなのか,多くの気づきを得られる報告となっています。

・最終日のビバーク実習は一生忘れられない思い出になりました。
ビバーク実習は小梨平のキャンプ場でツェルトを張って泊まるという内容でした。放射冷却が一層強まった夜,地面の熱はどんどん大気に吸い取られ・・・。寝袋もシュラフもなく,キャンプ場で借りた毛布を2枚重ねても,湯たんぽをつくっても,寒くて一睡もできませんでした。ちなみに寝袋やシュラフは講習の持ち物リストに書いてなかったので,私は持ってきてはいけないものと思い込んでいたのですが,実際には持ち込みOKでした。念のためにもってきていた人ももちろんいました。講師いわく,これもガイドとしての判断だそうです(!)

最後に 講師の方々のお話から印象に残った言葉

講習中,3名のベテランガイドの方々のお話を伺うことができました。
印象に残った言葉を当時のメモから,そのまま記しておきます。

「ガイドは人間が好きじゃないとできない。」
「自分の登山ではなく,お客様のための登山。」
「安全管理は見えない技術,自然解説は見せる技術。」
「自然に関する知識は,仕事だから覚える。例えば花に興味がなくても,興味のあるものから広げて覚える。自然解説は資格を維持するのに必要な知識。」
「樹木は通年使える自然解説。花は季節がある。」
「ビジターセンターに行けば色々調べられる。」
「食べられるかどうかは誰でも興味がある。」
「ガイドの優先順位
 ⅰ 安全に登山口まで全員で帰ってくること
 ⅱ 楽しく
 ⅲ 登頂する」

いかがでしたでしょうか。

さて,次回は,一次試験(筆記試験)についてお伝えします。

なお,山ガールの合格体験記にはもう少し詳しく書いていますので,興味がある方はぜひどうぞ。
kindleUnlimited対象です。

りん
2002年から続けている登山がライフワークです。初心者向け山登り講座を開いています。
百名山は現在58座登りました。人生100年時代なので,ゆっくり100座制覇を目指します。
文鳥が大好きです。インスタで文鳥の投稿をしています。
ブログ更新は週1回です
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