登山ガイド試験の記録④ 一次試験(筆記試験)
私は2017年に登山ガイドステージⅠの試験を受け,2018年に登山ガイドに登録しました。
2年前の記録ではありますが,試験の大枠は変わっていないと思いますので,試験を目指す方のために役立てばと思い,試験の概要や勉強したことを何回かに分けて書いてみることにしました。
前回までの記事はこちらから
登山ガイド試験の記録③ 上高地での資格試験対応講習会への参加
今回は,一次試験(筆記試験)について書きます。
もくじ
一次試験の概要
日本山岳ガイド協会(以下「JMGA」といいます)のホームページに載っていますので、日程や申し込み期限をまず把握されることをお勧めします。
購入したテキスト類
同じくJMGAのホームページ、刊行物に載っています。
購入したのは次のテキストです。
・職能別ガイド検定試験 筆記試験過去問題集
・ガイドの基礎的知識
・自然・登山ガイドの専門的知識
・山のファーストエイド
・百万人の山と自然 登山〈基礎〉
私は,5月下旬にある上高地での資格試験対応講習に参加するため,4月上旬にはテキストを購入しましたが,テキストの中身をみたのは講習の1週間ほど前でした。過去問題集を開いたら,いきなり,冬の大三角形の星座穴埋め問題で驚きました。
答えは「おおいぬ座のシリウス,こいぬ座のプロキオン,オリオン座のペテルギウス」です。
うーん、知っていますか?オリオン座くらいしか知らなかった私は焦りましたよ。暗記力も衰えているというのに,こんなに難しい問題が出るなんて!どうやって勉強をしたらよいか途方にくれました。上高地での講習会前にはテキストをざっと読みおえておこうと考えていたのですが,ほとんど読めないまま講習会に参加しました。
しかし,5月下旬に参加した上高地の講習会では試験のポイントを丁寧に教えてくださったので,勉強のポイントが絞れました。
勉強方法と費やした時間
上高地の講習会が終わり日常生活に戻った翌日から,平日朝1時間を筆記試験対策に費やしました。過去問題を解き,その箇所のテキストを読む。その繰り返しです。
5月中旬から6月中旬まで平日1時間,勉強できた日は23日間でした。さらに,試験前日は土曜日で仕事が休みだったので過去問のなかで間違えたところををもう一度解いて6時間勉強しました。
出題範囲が膨大で途方にくれたテキストでしたが読むとやはり勉強になります。試験の出題ポイントに絞って読むのが精一杯ではありましたが(苦笑)
試験科目と試験時間
午前 ガイドの基礎的知識(50分)
ガイド業務関連知識(50分)
昼1時間休憩
午後 自然・登山ガイド 専門的知識(50分)
安全管理(50分)
小論文(50分)
各科目の配点と出題範囲
各科目50問,1問2点の配点で合計100点満点。
テキストからおよそ70%程度の問題が出題されます。
回答形式
過去問題集には「すべて選択式で記述式はありません。」と記載がありましたが,2017年の試験では1問だけ記述がありました。といっても単語を回答するもの。
小論文は文字数の制限はなく、2017年はガイドとしての心構えのようなものを問う内容でした。
筆記試験の感想
・午前中の試験はそれほど難しくなかったのですが,午後の試験はやや難しかったです。
・花の名前は得意分野のつもりでしたが,試験は難しくてあまり解けませんでした。出題内容は,花の特徴が書いてあり,花の名前を選ぶものでした。花のビジュアルがなく,文字情報だけだと,こんなにわからなくなるものなのかと思い知りました。
・山の文学作品に関する出題もありました。上高地の講習でも,さらっと触れられていました。その際,講師から紹介された「山岳名著読書ノート」を購入し,試験勉強の合間に,息抜きとしてパラパラと目を通していたのが,案外役立ちました。
・朝9時30分に集合,試験は午前10時から12時,午後1時から4時10分まで。試験が終わるとぐったり疲れました。
・上高地講習会で一緒だったメンバーと再会できたのはとても励みになりました。
・二次試験のための代替講習のパンフがたくさん置いてありました。二次試験の科目のうち,無雪期ルートガイディングは,指定された団体が行う代替講習を受ければ,試験免除になる仕組みなので,そのためのパンフレットです。
6月18日に試験を受け,6月下旬に合格通知が届きました。その際に,次に説明する二次試験の案内が同封されていました。
いかがでしたでしょうか。
次回は,二次試験(実技試験)についてお伝えします。
なお,山ガールの合格体験記にはもう少し詳しく書いていますので,興味がある方はぜひどうぞ。
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